こんにちは。
ともぞうです。
前回の記事では
**「円安が輸入ビジネスに与える真実」**
について書きました。
今回はその続きです。
じゃあ結局、円安の中で、
輸入ビジネスをやっている人間は
どう動けばいいのか?
という、かなり実務寄りの話になります。
まず、円安局面の大前提です。
円安になると、
商品(仕入)の原価は上がります。
原価が上がれば、
販売価格を上げざるを得ない。
すると、需要は縮小します。
一方で、
原価が上がれば在庫金額も膨らむ。
その分、キャッシュは確実に苦しくなる。
つまり、
「売れにくくなる」と
「資金がきつくなる」。
この二つが、
同時にやってきます。
ここまでは、
前提として共有した上での話になります。
精神論でも、
「泥臭い努力」でも、
「我慢の時期」でもありません。
現実的に取れる選択肢の話です。
円安時代の輸入ビジネス戦略
単純転売の場合
少し厳しめに書きます。
なぜなら、
単純転売は円安にめちゃくちゃ弱い構造だからです。
価格決定権がない。
差別化もほぼできない。
そんな中でできることは、正直多くありません。
1.資金を集める
円安局面では、利益率が下がる
でも仕入れ額は増える
という最悪の組み合わせが起きます。
だからまず必要なのは
気合ではなく、現金です。
自己資金を厚くする。
一時的な借入を使う。
「利息がもったいない」と言っている間に、
為替で利益が吹き飛ぶことも普通にあります。
2.回転率を上げる
この局面で
「利益率を守ろう」とすると、だいたい詰みます。
大事なのは、
・早く売る
・早く現金に戻す
・在庫を持たない
利益より回転です。
まとめ仕入れはリスク。
早めの値下げも、戦略のうち。
「粘ったら戻るかも」という期待は、
だいたい裏切られます。
3.撤退ラインを決める
これ、かなり重要です。
ここで言っている撤退ラインは、
見切り商品を見つける、という話ではありません。
・円安
・競合過多
・価格競争
この3点がそろった状態で、
同じやり方を続けること自体が、
静かに資金を削っていきます。
赤字にはなっていない。
でも、増えてもいない。
こういう状態が実は一番やっかいです。
なぜなら判断が遅れがちになるから。
円安は、
「もっと頑張る」でどうにかなる領域ではありません。
だからこそ、
・この為替水準なら、このモデルはやらない
・この利益率なら、このやり方はやめる
そういうやり方ごとの線を、
あらかじめ引けるかどうか。
ここで判断できるかどうかが、
生死を分けます。
単純転売は、「延命策」はあっても、
円安局面で明確な「成長戦略」を描くのは難しい。
というのが正直なところです。
※この辺の話、
昔の自分に向けて書いています。
同じところで立ち止まっている人がいたら、
ポチっとしてもらえると励みになります。
オリジナル商品・メーカー取引の場合

ここからが本題です。
オリジナル商品やメーカー取引の場合、
選択肢は一気に増えます。
その分、決断の重さも増えます。
1.分割とタイミング
まず王道です。
・分割納品
・分割支払い
・都度払いの交渉
これは「値切り」ではありません。
一緒に生き残るための調整です。
長期取引を前提にしている工場やメーカーほど、
この話は意外と通ります。
言うか言わないか。
それだけの差だったりします。
2.数量と回転のコントロール
円安の時にやってはいけないのが、
なんとなく前年と同じ量を作る
という判断です。
・生産数量を減らす
・SKU数を整理する
・売れ筋に集中する
欠品は怖いですが、
在庫はもっと怖い。
在庫は現金を凍らせる装置です。
3.経費は削る。
経費は徹底的に削ります。
でも、全部じゃない。
品質を下げる前に、
削れるところは意外とあります。
・倉庫費
・梱包仕様
・広告の無駄打ち
・作業の手間(数字に出ないコスト)
「品質を下げる」は、
一番最後のカードです。
4.「やってはいけない選択」(あえて書く)
円安で原価が上がったとき、
多くの人がやるのがこれです。
・生地を薄くする
・工程を減らす
・付属を安くする
・検品を緩める
短期的には、数字は合います。
でもその代償は、
・レビュー
・信頼
・ブランド
全部、静かに削れていきます。
この削り方は、
あとから取り戻せません。
5.品質を守る(もう一つの選択肢)
そして、
うちが選んだのがこちらです。
・品質は下げない
・原価は上がる
・だから価格は上げる
怖いです。
売れなくなるかもしれない。
文句を言われるかもしれない。
でも、その代わりにやることがあります。
・「いいものだ」と伝える努力
・レビューを隠さない
・商品ページに載せる
・なぜこの価格なのかを書く
・世界観を揃える
価格で勝てないなら、
納得で選んでもらうしかない。
「安いから」ではなく、
「これがいい」。
そこを目指す。
ここまで読んでくれた人は、
たぶん、もう分かってる人だと思います。
同じ目線で考えてる人がいたら、
静かにポチってもらえたら嬉しいです。
円安は、試されているだけ。
円安って、
努力不足の結果でも
センスのなさでも
失敗でもありません。
構造が変わっただけです。
その構造変化の中で、
・削るのか
・守るのか
・伝えるのか
どれを選ぶかを、
今、試されている。
最後に

円安は、残酷です。
何もしていなくても、
真面目にやっていても、
容赦なく数字を壊してきます。
でもひとつだけ、
円安がしてくれることがあります。
自分はこのビジネスで
何を守りたいのか
それを、無理やり決めさせてくれることです。
安さなのか。
品質なのか。
それとも、信頼なのか。
全部は守れません。
だからこそ、
守るものを決めた人間の商売は、
不思議と、簡単には折れません。
円安は、いずれは終わります。
でも、当分は終わらないと見ています。
だから、
「戻るまで耐える」が正解になる人もいるけど、
それは同時に、
戻らなかったら詰むという話でもあります。
だったら、
何も決めないまま待つんじゃなくて、
このレートでも成立する形を決める。
決めた人だけが、次に進めます。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。
【 本日の名言 】
最も重要なことは、正しい決断をすることではない。
決断をすることである。
― ピーター・ドラッカー










